鴨の水掻き

病院図書室に勤めて3年。
勤務中に頭の中に流れるBGMがあります。
顔が食べ物の某ヒーローのテーマソングの替え歌で。


(図書への)愛と、パソコンだけが友達さ〜


仕事への情熱の中にも、仕事傾向が伺え、また、1人部署ゆえの哀愁が感じられるテーマソングになっているのではないかと思います。

そんな唯一の友達(パソコン)の思考回路が斬新過ぎて困っている今日この頃。

当室では毎週土曜日に図書だよりを発行しています。
その週に届いた雑誌の新着案内を、特集名と共に電子掲示板に掲載しているのですが、
「にほんいじしんぽう」と入力すると「日本異事新法」と変換され
「りんしょうふじんかさんか」と入力すると「臨床婦人加算か」と変換され
「しちょうしゅにん」と入力すると「市長主任」と変換され
「しょうにかんご」と入力すると「床に漢語」と変換され…


他はともかく、「小児」を「床に」は文法上おかしいでしょう、と相棒に小一時間ほど説教をたれつつ、教え込んだ(辞書登録した)のですが、これがまた頑なに第一変換候補で「床に」を出してくる。
学習させた「小児」はほぼ最終候補に置かれており、結局「小児科」と入力して「科」を消す方が早い始末。

心にゆとりがある時は、「あらあら、困った子ね」で済ませられるのですが、入荷が多く、仕事が立て込んだ時は「この、おバカさんが!」とツッコミながらの入力作業。
EnterとBack Spaceを押す小指がつりかけることしばしばです。


下半期から医療用デジタルサイネージが導入され、図書だよりをベースにした新着情報の放送が予定されています。
図書室アピールのこの好機に、入力を間違えられないプレッシャーの中、最終的に「これはカルシウムをとれという天の啓示かもしれない…」と悟りを開けるその日まで、相棒に忍耐を試される日々はこれからも続きそうです。


(A.O)