真っ赤な苺

 旬の季節の食べ物という感覚が、最近は鈍くなって来ているように思います。
1年のうちの、いましか食べられないものを頭に浮かべてみてください。いくつありますか。
魚ならば鰊は「春告魚」という別名がありますし、さんまは「秋刀魚」の字のようにそれぞれ季節をあらわしています。
 最近、苺はクリスマス頃のものが一番甘いということですが、苺の旬は子どもの頃6月から7月にかけてだったように思います。いまのようにきれいにケースに並べられているわけではなく、大きなりんごの木箱(年齢がばれますね)に熟したのやらまだもう少しというのが混在して店先に並んでいました。大きなスプーンでお店のおばさんがすくって袋に入れるという量り売りでした。
 そんな郷愁もあって、昨年から家庭菜園に苺の苗を植えてみました。昨年は植えたばかりで、それほど実がつかなかったのに収穫前にカラスに食べられてしまい、収穫ゼロでした。 
 今年は、昨年秋に丁寧に植え替えをして、体制を整えました。白い花が咲いて、実がつきました。赤くなり始めたときにカラスに襲撃されないように網を張る手間までかけました。一昨日 ようやく真っ赤な苺を4粒収穫しました。新鮮でビタミンCが豊富です。夕食後のデザートにいただき、明日の朝は顔のシミが消えているかしらと。
 家庭菜園の楽しみは、手をかけて育ててその結果が収穫という形で見えることかもしれません。
 病院図書室の旬はいつでしょうか。利用者の求めに即応できたときでしょうか。
真っ赤な苺は収穫できませんが、種を蒔き、水をやり、手塩にかけて育てた図書室は1年中季節は「旬」です。ひとり職場と嘆く前に、図書室を育てる楽しみをみつけてみませんか。
JHLAの仲間も応援してくれます。

ガーデニングおばさん)