病院図書室って魅力的な職場空間

だと思うのです。はじめまして、この会に入れていただいたのは数年まえだと思いますが、病院図書室とはとても長いおつきあいがあります。かつては図書館職員として、現在は司書養成の立場で多くの会員の方々にお世話になっています。
 図書館の仕事は、人が遭遇する未知の世界、自分の知らない知見や経験について、知識を得ようとする人に何かのきっかけを与えることのできる仕事。そして司書はさまざまなメディアに記録された情報に光をあてるために働くから「書を司る」人なのだと思うと地味ですが素敵な仕事ですよね。そうはいっても、日常ではそんなことなど感じている暇などはなくて、求められる情報を提供するために廻り道もし、図書室のサービス精神でもって「想定外」のことも引き受け、毎日が忙しいのが当たり前になっていると思うのです。図書館サービスを担っている方々は多かれ少なかれ同じような状況に置かれているのではないでしょうか。なかでも組織としての仕組みが明確になっていないところが多い病院図書室で文字どおり孤軍奮闘のみなさんはなおさらのことです。有資格者であってもその道の専門家として期待されたり認知されるのはごく稀で、好きだからやっていると思われたりもします。どんな組織においても好きだから、やりたいからという理由で希望の仕事に就くことができる環境に恵まれる人はごく稀ですし、まして資格があるからといって専門職として雇われることもほとんどないのが実情です。
 では、なぜ魅力的な職場空間なのでしょうか?
私はこの「ほ・す・ぴ」に連なっている職場だからだと感じるのです。
 普段は組織内スタッフや来院する方々のためにそれぞれの組織の小さなサービス拠点で一人「情報のマネージャー」として頑張っている。そしてこのネットワークにつながることで支えられている。だから、より良い仕事のために向上心を持つことが出来る。このことこそが素晴らしいと思います。情報のありか(情報源)や、知的、物理的スペースを提供できることと、自らの仕事を共有する空間を外部にも持つことが出来ることは「ほ・す・ぴ」の仕事の一番の魅力だと思うのです。

(ほ・す・ぴファンのげたさん)