ホームス(様)からの挑戦状

2012年秋以来、久しぶりに研修会に参加しました。

 申し込みを完了し、後は両国に行くだけ!と浮かれていた田舎者の元に一通のメールが届いたのは、飛び石ゴールデンウィーク真最中の4月末の事です。

 それは、ホームスからの挑戦状でした。

 

宝探し的な楽しみを感じている文献検索は、図書室業務の中でも上位にランクされる好きな仕事です。

「ホームスが出す問題だから、きっと難問に違いない。心して掛からなければ…!」

と鼻息荒く思ったのですが、なにしろ連休続きで他の仕事がなかなか片付かず、前日になって慌てて取り掛かる体たらく…。

「フリーの文献なのに、所蔵館を訊かれている。どういうことだ!」

「検索方法は何種類?って、どう答えればいいんだ!」

と、かなり頭が固い感じではありましたが、なんとか課題を進めていきました。

 しかし、先が見えてきた、と油断した私の前に立ちふさがったのが練習問題3でした。

 早い内に、厚生労働科学研究成果データベースで見られる資料だと気づきましたが、本文に到達するまで、かなり時間が掛かってしまいました。

 何故か該当の論文が検索しても検索してもヒットしないのです…。

 最終的に、論文タイトルが少しずつ違う事がわかり、なんとか本文入手に至りましたが、ちょっと泣きそうでした。

 

 昼休みには同志と答え合わせをし、自信満々でホームスを待ち構えました。

 しかし、私の思い入れに反し、割合あっさりと答え合わせは終わってしまったのです!

「これは引っかけ問題だと思うよ!」と断言していた私、ちょっと恥ずかしい…。

 そんな私に同じグループの方が、

「そこまで頑張って解決したら、楽しかったでしょう!」

と言ってくださり、とても救われました。

 確かに、とても楽しかったのです。

 単純にもたった一言で浮上した私は、続いてのグループワークで再び撃沈しました。

 ホームスからの挑戦にムキになるあまり、せっかくのグループワークの課題を考えずに参加してしまったのです…。

視野狭窄に陥らず、広い視野を持って仕事に取り組む」

 図らずも、そんな目標を得ることになった研修会となりました。



                                     Dice